あなたは、「好きなこと」ってありますか? それとも、ありませんか?

「好きなこと」を持たないで、何にも頼らずに淡々と日々を味わえる人は、ある意味で「最も自分自身と仲良くできている人」かもしれません。ただ、好きなことを持つ「意味」は、単なる暇つぶしや快楽を超えて、「自分という存在を肯定し、過酷な現実を生き抜くための装備を持つこと」に変化しています。

こんにちは、日本セルフエスティーム実践協会(JSELジェイセル)の小西です。

じつは、「好きなこと」は、「自分は何者か」を定義するためのアイデンティティそのものといえるのです。

そして「好きなこと」は、セルフエスティーム(自己肯定感)を良い状態に保ちます。

人それぞれが違うように、好きなことへの「心のエネルギー」の捉え方もそれぞれ違います。

今回は、「好きなこと」と「セルフエスティーム」の関係性について、考えていきます。

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1.「好きなこと」がなくても、自己完結できる人は、「何者でもない自分」をそのまま受け入れる。

「ただ生きているだけで自分には価値がある」という感覚があるため、「好きなこと」を必要としない人です。特別な刺激よりも、平穏な日常そのものを維持することにエネルギーを使います。

過度な期待や落胆が少なく、メンタルが一定で安定している人が多い傾向にあります。無趣味であることを恥じることもなく、「今は特にないけれど、それはそれでいい」と淡々としています。これはセルフエスティームも安定している状態と捉えることができます。

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2. 自分を肯定できない人は、「好きなこと」に対して受け入れることを否定しがち。

「自分なんかが楽しんではいけない」「どうせ上達しないから意味がない」といった自己否定感が、興味の芽を摘み取ってしまっています。失敗を恐れるあまり、何かに熱中して傷つくリスクを避けてしまいます。

過去に好きなことを否定された経験がトラウマになって、「好きを感じる感度」が自己防衛のために低くなっている状態かもしれません。でも、好きなことは、他者と比べるものではなく、自分が楽しいと思えるもので充分です。

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3. 人の役に立つという「役割」を感じることが、「好きなこと」と思う。

自分の内面に向かう「好き」という感情よりも、社会や家庭の中での「自分の役割を果たすこと」に価値を感じるのです。周囲の環境が自分の働きで円滑に回っている状態に、強い存在意義を感じます。

自分の内側から湧き出る「好き」という感情が希薄なため、定年退職や子育て完了など、役割を失った瞬間にセルフエスティームが崩壊しやすいという危うさも秘めています。役割を失ったときは、役割から自分を解放し、自分を取りもどす場所を見つけると良いでしょう。

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「好きなこと」は、あなたのセルフエスティームを良い状態にする「心のエネルギー」を生みだしてくれます。

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4.「好きなことがあるから、仕事が頑張れる」といった、明確な報酬が心のエネルギーを生む。

人生には、仕事の失敗や人間関係の悩みなど、自分の力ではどうにもできないストレスが必ず訪れるものです。

現実の世界が苦しい時、好きなことは一時的にその痛みから意識をそらしてくれる「安全地帯」になります。「嫌なことがあっても、家に帰ればアレがある」「週末にはこれに触れられる」というエネルギーが、心の拠りどころとなって、セルフエスティームを良い状態に維持してくれます。

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5.人生時間を「好きなこと」のために能率的に時間を使うことが、心のエネルギーを生む。

「好きなこと」のための時間は、自分にとっての心のエネルギーを生みだす時間です。自律的に仕事とプライベートを効率よくコントロールして、自分を見つめる時間を持ちます。

人生は一度だけだから、悔いなくいろいろなことを経験すること、興味あることに投資して、より豊かな人生にするために、価値あることを手に入れるという実感がエネルギーを生みだします。

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「好きなこと」が無くても、セルフエスティームが良い状態で生きる人も、たしかに存在します。

でも、「好きなこと」を見つけると、「人生という時間の味わい方」や「心の守り方」に大きな違いが現れます。

「好きなこと」とは、「自分は何ものか」を自分自身で見つける”心のエネルギー”を生みだしてくれるもの。

ひと言で言えば「未来に進むエネルギー」といっても良いでしょう。

脳が新しい刺激を求め、心がワクワクを感じ、意識が自分を成長させようとする。それらが一体となったとき、私たちは「おもしろそう!」「好きだ!」という感情を抱きます。

そして、本当に好きなことと出会えたら、飽きることがありません。やり続けているなかで、「まだまだだな~」という思いを感じながら、次はこうやってみようと思えてくるわけです。そして、また「まだまだだなあ~」と繰り返しながら、自己成長していくのでしょう。

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「好きなこと」とは自分を編集し、世界とつながるための素材」と捉えることができます。

昔は、趣味を持つということは、仕事の一環でゴルフをしたり、または仕事とは切り離した「仕事や日常のストレス解消」と考えていた印象があります。

でも、これからは、「好きなこと」は、自分という「個」を構築し、社会の中で孤独にならないための生存戦略として、「何を推しているか」が、そのまま「自分はこういう価値観を持つ人間だ」という自己を紹介するためのツールになっていくでしょう。

SNSのプロフィール欄に好きなものを並べるのは、自分の輪郭をはっきりさせる行為として、自分を見えやすくしているところがあります。

現代を生きるには、「好きなこと」は「孤独を回避し、共通言語を持つ仲間とつながるための切符」でもありますね。

直接会う機会を持つよりも、SNSで知り合うことが普通になった今、「好きなこと」を書き入れるのは、仲間とつながるためのまさに切符なのです。

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新しい世界につながるために

人生を“荒涼とした海”と喩えたとすれば、そこにただ漂うだけでなく、自分の意志で進んでいる感覚を持ちたいものです。

「好きなこと」がある状態は、その海で波に乗るサーフィンのようなものと言い表せるかもしれません。「好きなこと」が前に進むエネルギーとなって、その波に乗って進んでいくのです。

「好きなこと」は、「人生の余白」を意味づけしてくれるものです。

好きなことがない状態が白紙だとすれば、好きなことがある状態は、そこに彩られた風景が描かれるようなものです。

自分の色で白紙を彩り、あなたの色で何を描きたいか、それを大切に育てることは、未来の自分への贈り物になるわけです。

長い人生を生き抜くために。タフな自分でいるために。

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「好きなこと」を持つことは、自分は何者かを知ることです。それと同時に、「相手」に自分を知ってもらう一つのカードになります。

新しい世界につながるために、好きなことを見つけてみるのも楽しいですよ。